2024.03.15
【鍵屋が解説】マスターキーってどういう仕組み?種類や無くしたときの対処法まで解説!
そもそも「マスターキー」とは?
マスターキーは「親鍵」とも呼ばれ、1本の鍵で複数の錠前を開けることができる特殊な鍵です。ホテルや賃貸住宅などで使用され、管理者が保管しています。一方、各部屋に対応する個別の鍵を「子鍵」と呼びます。子鍵は親鍵に比べて形状が複雑な場合もありますが、素人が見分けるのは困難です。
マスターキーの仕組みは?
マスターキーがすべての錠前を開けられる秘密は、シリンダー内のピンにあります。
通常の鍵では、シリンダー内のピンタンブラーに切れ込みが入っており、この切れ込みが正しく揃う位置で鍵が回ります。つまり、鍵山と切れ込みが一致する鍵でないと錠前を開けられません。
一方、マスターキーシステムを採用している錠前では、ピンタンブラーの切れ込みが『マスターキー用』と『子鍵用』の2種類用意されています。そのため、マスターキーでも子鍵でも、切れ込みが正しく一致すれば錠前を開けられるのです。
マスターキーの種類は大きく「2つ」ある!
1:グランドマスターキー
複数のマスターキーグループの錠前を開けられる鍵をグランドマスターキーと呼びます。
例えば、『AとB』という建物があり、それぞれ独自のマスターキーシステムを導入しているとします。AのマスターキーではBの錠前を開けられず、その逆も同様です。しかし、AとBとは別のCという鍵があり、AとBの両方の錠前を開けられる場合、このCがグランドマスターキーになります。
2:グレートグランドマスターキー
複数のグランドマスターキーの錠前を開けられる鍵を「グレートグランドマスターキー」と呼びます。
例えば『A・B・C・D』という4つの建物があり、ABを開けられるグランドマスターキーX、CDを開けられるグランドマスターキーYがあるとします。XではCDの錠前を、YではABの錠前を開けられません。
しかし、ABCDすべての建物の錠前を開けられるZという鍵があれば、このZがグレートグランドマスターキーになります。
マスターキーが壊れた・無くしたときの対処法は?
「マスターキー」という言葉の意味は、使われる場所によって異なる場合があります。例えば、車のマスターキーとは、サブキーに比べて機能が多いメインの鍵を指します。具体的には、トランクを開けられる機能やスマート機能の有無などが相違点として挙げられます。
一方、賃貸住宅や会社などの物件におけるマスターキーとは、管理者が持つ「システムに登録された全ての鍵を開けられる鍵」を意味します。
物件のマスターキーは、緊急時に管理者が鍵を開ける際などに使用されます。
重要なマスターキーを紛失したと気づいたら、以下の順番で冷静に対処しましょう。
1.まずは心当たりのある場所を探す
「いつもと違うポケットに入れていた」「さっき立ち寄った場所に置きっぱなしだった」など、失くしたと思っても、近くに鍵がある可能性があります。まずは心当たりのある場所や身の回りを隅々まで探しましょう。
普段使わないポケットも確認したり、最近訪れた場所に心当たりがあれば、連絡を取ったり直接出向いたりするのも良いでしょう。
2.以前のマスターキーを「使用不可」にする
マスターキーを紛失したまま放置すると、悪用されるおそれがありますので、まずはこれまでのマスターキーを使えない状態にしておくべきです。
鍵の作成についてのご相談は、鍵屋にお問い合わせください。お近くの鍵業者を、お困りの現場まで派遣いたします。
3.警察に「遺失届」を出す
どこを探しても見つからない場合は、警察に遺失届を提出しましょう。既に拾得され、警察に届けられている可能性もあります。
遺失届を出す際は、最寄りの警察署または交番で遺失届出書を要項に従って記入します。遺失届出書は、警視庁ホームページから書式をダウンロードすることもできます。届出が完了すると受理番号が発行されるので、保険の適用時に必要になることがあるため、必ず控えておきましょう。
【注意!】マスターキーの複製は対応が難しいケースも…
マスターキーは1本で全ての部屋の鍵を開けられる特別な鍵なので、簡単に複製してもらえないことが一般的です。
そのため、マスターキーの複製は基本的にメーカー対応となっており、複製を申し込む際には身分証の提示やコピーの提出が求められることが多いです。ただし、個人からメーカーへ直接複製を依頼しても対応してもらえません。
一般的には、鍵屋を通してメーカーに依頼する流れになります。
- お客様が鍵屋に問い合わせ
- 鍵屋が情報をもとに、メーカーへ見積もり依頼
- メーカーからの見積もりを鍵屋がお客様へ提示(ここまで無料)
- お客様が納得の上、鍵屋がメーカーへ正式に依頼
- メーカーから鍵屋に鍵が届く
- 鍵屋からお客様へマスターキーを郵送する
マスターキー作成の依頼は、メーカーの専用申込用紙に必要事項を記入して提出する必要があります。
どの鍵屋に依頼しても「代行手数料」が発生するため、同じマスターキーの複製でも鍵屋によって料金は異なります。複数社に見積もり依頼することをおすすめします。
なお、マスターキーの作成には「登録番号」が必要なので、登録番号の記載されたカードや書類を用意した上で申込用紙を記入してください。
マスターキーは複雑なシステムを採用している鍵なので、複製キーの「精度の高さ」が重要なポイントです。適切な手順を踏み、信頼できる店舗に依頼することが大切です。
技術的には鍵屋でもマスターキーの複製は可能ですが、一般の鍵に比べてはるかに高い精度と安全性が求められるため、複製はメーカー対応となっています。
安全管理の観点からも、マスターキーを複数本持つことにはリスクが伴います。最初に作られた鍵を大切に保管し、決められた場所で適切に管理するのが賢明な方法でしょう。
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